ブルガリア史上最悪の女とバトルした話
これは、例の搾取されまくっている、インド人の会社でインターンシップをしていた時の話である。
会社にはインド人しかいないにも関わらず、日本人向けのサービスをしている会社だった。会社の強みとして、従業員のインド人が全員、日本語が話せるというものであった。私はそのためにインド人への日本語教育を任された。
では、普段はどうやってインド人は日本語を勉強しているのか、という話になるが、社内に「日本語トレーナー」というものが存在し、その人が基本的にインド人に日本語を教えていた。
日本にいるそうなのであるが、一度も面識はなく話に聞いているだけだった。
ある日、私がスカイプでインド人に日本語を教えている時に、謎のアカウントが参加してきた。社名だったので、おそらくインド人上司だろうと思っていたのであるが、授業中に日本語トレーナーであることを言ってきた。
インド人はもちろん彼女にあいさつし、私も一応あいさつをした。
何か、私の教え方を見張られているようで、良い気はしなかったのだが、そのまま日本語をインド人に教えていた。
日本語を教えるのは、想像以上に難しい。私も初めてのことだったので、試行錯誤をして、何とか彼らに日本語をわかってもらおうと努力していた。
以前、彼女に助けを求めた際は、超少ない数の資料しかシェアしてくれなかったし、本当に不親切だと感じた。
さんざん、私の授業を聞いて、最後に一対一で電話をして言ってきたのは、
「あなたがインド人を混乱させている、なんていう教え方をしているのかしら。」
私は、驚愕した。私の母語である日本語の教え方をなぜブルガリア人女に非難されなくてはいけないのだろうか。非常に疑問である。
そのあとも、私への非難が止まらない。しまいには、笑いながら、私を超馬鹿にして「何やってるの?」みたいなことを言ってきた。
非常にショックだったし、もっとも悔しかったのが、私が彼女に論理的に自分の意見を伝える英語力を備えていなかったという事である。
実際、リスニング力も最悪だったため、70パーセントしかブルガリア人の言っている意味が分からなかった。
とにかく、そんなに非難するのであれば、自分が教えれば?
ということだし、教え方のプロなので、アドバイスは素直に聞くつもりだが、言い方が気に入らなかった。
それに、自分の意見を英語で伝えられないのが非常に悔しかったのである。
あの、悔しさはきっと一生忘れない。
相手の言語が母語でない場合、決して一方的に責めることはしてはいけない。言葉は本当に暴力になるんだと学んだ。
何か責められて、黙り込んでしまっている自分に何か、日本人の弱さを感じてさらに嫌になった。違うことは違う、嫌なことは嫌だと、どんな状況でも言えるようにならないと、損をするのは自分である。