カレピッピはやぶ医者かもしれない。
私のカレピッピは現在、医学学校に通って勉強している。
お医者様というのは、とても素晴らしい職業であるし、私も頭さえ良ければ医者になりたかった。
なので、もちろんカレピッピを尊敬している。
だが、どうしてもカレピッピが医者になれるとは思わない。
センスがない気がする。
そのように思うようになった出来事を書いてみようと思う。
①ニンジンを絶大に信仰
私は目がとても悪い。眼鏡を外してしまったら、何も見えない。
近くにいる人の顔すら見えないので、目を細めるが、とても険しい顔になってしまう。
その度に、カレピッピは私の目が悪いのを気の毒に思って、
「目が悪いのは、本当にあり得ない。とにかくニンジンを食べろ。」
と言ってくる。
私は驚愕した。それって絵本とかに出てくる話では?
医学に精通しているのであれば、レーシックとか何か(私でも知っている)医療技術面でのアドバイスをしてくれるのではないか。
ニンジンで目が良くなっていたら、私の10年にも及ぶ眼鏡生活は何だったのか。
唖然としすぎて、「うん、ありがとう。」としか言えなかった。
②自分の風邪すら治せない。
カレピッピが夏に風邪をひいている時があった。
2,3日ほど鼻水・咳が止まらなかったようである。普通の風邪である。
私も大して心配はしておらず、水と栄養を良くとって、良く寝れば治ると思っていた。
だが、カレピッピはわざわざ大型病院に行ったのである。
自分の風邪に効くような市販の薬を買って治せないのか。
病院に行った後は「病院に行ったから、すぐ直ると思う。」と元気そうに言っていた。
とにかく卒業がんばれ。
③薬にポカリスエット
私が風邪で薬を飲もうとしたときに、ポカリスエットを差し出してきた。
薬は「水かぬるま湯」というのは日本だけなのか。
➃立ってられない。
カレピッピの身長は2メートルくらいある。
だから、体力の消耗が他の人より早いのだろうか。
すぐ疲れてしまう。すぐにどこかに座りたくなってしまう。
すぐ近くだから、歩こうと提案してもタクシーを捕まえてしまう。
ショッピングモールではすぐに座って何かを食べる提案をしてくる。
私は、食べ物につられて結局座ってしまうが、それが頻繁なので心配になる。
なぜなら、カレピッピの希望専門が外科であるからだ。
長時間の手術や長時間の研修医としての勤務を耐えられるのだろうか。
無理だろう。
このような様々な経験を通して私は何度も何度も
「え、本当に医者になれるの?大丈夫なの?」
と言いそうになる。それは、彼を侮辱するような言葉なので、おさえているが、最近どうしても我慢できない。
なれたとしてもやぶ医者になってしまう。
既に私の女友達の間での彼のあだ名が「やぶ医者」である。
ここでもやはり他人は他人、私は私と割り切ってカレピッピがやぶ医者になる過程をそっと見守ろうと思う。